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ユーグレナ社が公開!SF小説~サステナビリティ・ブランディング【Weekly News#29】

こんにちは!
フォワード(現:バイウィル)でインターンをしている海野です。
今週のWeekly Newsもよろしくお願いします!

株式会社ユーグレナのSF(サステナビリティフィクション)小説に注目しました!

今週のWeekly Newsでは、サステナビリティについての情報発信の事例として、株式会社ユーグレナの「SF小説」を取り上げます!

自社のサステナビリティに対する姿勢を伝える斬新な取り組みで、企業のサステナビリティ担当の方にも是非チェックしていただきたい事例だと感じたため、事例概要と考察をまとめました!

【会社概要】

株式会社ユーグレナ(以下:ユーグレナ社)は、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供を行っています。

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィー(ユーグレナのありたい姿)と定義し、事業を通じて世界が抱える社会課題に取り組んでいます。

【SF(サステナビリティフィクション)小説 概要】

2022年12月、ユーグレナ社が、”サステナビリティ”をテーマにした文学の新ジャンル「SF(サステナビリティフィクション)小説」を公開しました。

今回公開されたSF小説とは、一般的な”サイエンスフィクション”ではなく、”サステナビリティフィクション”を意味しています。真の「サステナビリティ」について考え、何世代も先の未来を予測(空想)し、伝えるということを目的に創作されたそうです。

ユーグレナ社の経営計画やビジョン、そして未来の経営を体感してもらいたいという思いから、今から100年後の会社・社会がどうなっているのかをテーマに小説を創作したとのことです。

小説は、ユーグレナ社の経営陣4名と、作家4名がコラボレーションして創作されており、経営陣それぞれが描く100年後の未来を物語の中で楽しむことができます!

下の特設サイトから、4つの小説を読むことができます。物語のあらすじと経営陣による解説も公開されていますので、ぜひサイトを訪れてみてください。

特設サイトはこちらです↓

概要の最後に、特設サイトのトップページに掲げられたメッセージを以下に一部引用します。このメッセージからは、常に変化する社会の中で、サステナビリティに真摯に向き合っていくというユーグレナ社の意志が感じられます。

経営も、小説も、始まりは空想から。

今から100年後。
会社は、社会は、どうなっているのか。
そんな「超長期的な視点」で、
経営を空想してみようと思ったのです。

・・(中略)・・

サステナビリティとは、
とりあえず言っておけば何とかなるものではなく。
問い、疑い、アップデートし続けるべきものだから。

戦略でも計画でも、予測ですらない未来へ。
皆様をお連れします。

株式会社ユーグレナ 「SF小説 特設サイト」:https://www.euglena.jp/sf/

【考察】

私も実際に小説を読み、ユーグレナ社の経営陣が空想する100年後の社会を日常の視点から体感することができたように感じました。この施策の効果について、私が考えたポイントは次の2点です。

1.現在のサステナブルな取り組みが、未来に与える影響をイメージできる。

サステナビリティというテーマでは、かなり長期的な視点から社会の在り方を考えることになります。そのため、現在取り組んでいる”サステナブル”とされる取り組みが、未来の人や社会にどのような影響を与えるのかを想像することが、難しく感じられることがあります。

そういった思いを抱くことは、行動を起こす企業側にとっても、企業の取り組みを見る一般生活者にとっても当てはまるのではないでしょうか。

SF小説のように、現代のサステナブルな取り組みを通じて目指している未来を舞台として、日常の場面を小説で描くことで、ユーグレナ社の取り組みによって実現される未来の様子を具体的にイメージすることができます

また、小説の中で表現されている世界は、全ての問題が解決され、無条件に明るい世界ではありません。社会課題を残しながらも、現代に行われている取り組みやテクノロジーの進歩によって、現代よりも着実に良くなっていっている世界が表現されているように感じます。

ユーグレナ社の目指すサステナブルな世界を具体的にイメージすることができ、さらに、未来の世界でもなお社会課題に向き合い続ける姿勢を感じ取ることができるため、SF小説は、ユーグレナ社のサステナビリティに対する読者からの共感を生むのではないかと感じました。

2.より多くの人に、サステナビリティについて考える機会を与えられる。

今回公開されたSF小説は、ユーグレナ社やサステナビリティへの関心が高い人だけでなく、文学やコラボした4名の作家の方々への関心が高い人からの注目も得ることができたと思われます。

公開されてから2週間は、蔦屋書店を中核とした生活提案型商業施設「二子玉川 蔦屋家電」でも作品の展示が行われており、アートやテクノロジーに関心があり、ライフスタイルにこだわりを持っているような生活者層に対して、ユーグレナの考える未来のイメージを伝えるきっかけになったのではないでしょうか。

また、今回のユーグレナ社の施策は、サステナビリティに関する発信を文学と掛け合わせて行われており、ビジネスやサステナビリティをテーマとしたメディア以外に、アートやライフスタイルをテーマとしたメディアからも取り上げられやすくなります。

同様に、サステナビリティに関する発信において、文学に限らず様々な表現方法とのコラボレーションをすることで、注目してくれるメディアや生活者の幅が広がり、より多くの人からサステナビリティについての関心を持ってもらう施策にすることが可能になると考えられます。

(参照)
2022/12/22 株式会社ユーグレナ プレスリリースhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000410.000036462.html


今回のWeekly Newsでは、ユーグレナ社のSF(サステナビリティフィクション)小説に注目し、その概要と考察をまとめました。

他企業の施策を知り、その特徴や効果を考えることは、自社のサステナビリティ・ブランディングについてのヒントにつながるのではないでしょうか?
今回の記事が、少しでもそのお役に立てていれば嬉しいです。

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今週も最後までご覧いただきありがとうございました!

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