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消費者からの認知獲得!サステナブルな姿勢を商品に反映させた事例に注目~サステナビリティ・ブランディング【Weekly News#22】
こんにちは。
フォワード(現:バイウィル)でインターンをしている海野です。
今週のWeekly Newsもよろしくお願いします!
ブランディング成功に欠かせないステップ「認知獲得」について考えます!
今週は「消費者からの認知の獲得」をテーマにサステナビリティ・ブランディング【Weekly News】をお届けします。
企業のサステナビリティ担当の方の中には、「サステナビリティ方針を立て、方針に合わせた取り組みは行っているが、顧客や消費者には伝わりきっていない・・・」といった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、サステナビリティのための取り組みを、自社の商品に反映させた事例の考察を通じて、上記のようなお悩みを解決するヒントを提示できればと思います!
認知獲得とは?
近年は、多くの企業でサステナビリティのための取り組みが行われています。IR情報やコーポレートサイト内で方針や取り組みを発信している企業も多く見られるようになりました。
その一方で、サイト内で発信しているような自社のサステナビリティの取り組みについて、顧客や消費者から知られ、支持されているという企業はまだまだ多くはないように感じます。
実は、企業のブランド価値向上という観点から考えると、単に「サステナビリティ方針を策定し、コーポレートサイトで発信する」だけでは十分とは言えません。
一般の消費者は、IR情報やコーポレートサイトを見る機会は少ないため、企業のサステナビリティをブランド価値に繋げていくためには、消費者や顧客により近い接点での動きを創り出していくことが必要です!
まずは、「取り組みは開始しているが、顧客や消費者には伝わりきっていない」という状態を、「取り組み自体は認知されている」という状態にすることを目指します。
これが、「認知獲得」というステージです!
(下記スライドのStage2にあたります。)
![](https://assets.st-note.com/img/1680518024393-LCY6JTl26M.png?width=1200)
商品そのものにサステナビリティへの姿勢を落とし込んだ2つの事例
消費者からの「認知獲得」のためには、自社商品・サービスやそれにまつわるプロモーション活動など、消費行動に近い媒体を活用して、サステナビリティのための取り組みを伝えることが必要です。
今回は、「認知獲得」に効果的だと感じた例として、商品自体にサステナビリティのための企業姿勢を反映させた事例を2つ紹介します。
【アディダス】プラスチックゴミを活用したシューズやアパレルを発売
一つ目は、アディダスジャパン株式会社が、プラスチックゴミをアップサイクルして生まれた素材を活用したシューズやアパレルを発売したという事例です!
プレスリリースタイトル:
あたりまえを、あたらしく。アディダスオリジナルスの定番モデルとのコラボレートコレクション「adidas Originals by Parley 」
「adidas Originals ( アディダス オリジナルス 」は、海洋環境保護に取り組むParley for the Oceans ( パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ ) とのコラボレートコレクション、「adidas Originals by Parley 」 を 2022 年 4 月 22 日 金 ) より発売いたします。[略]
本コレクションは、海岸や海沿いのコミュニティで回収されたプラスチックゴミをアップサイクルして生まれた素材「 Parley Ocean Plastic ( パーレイ・オーシャン・プラスチック 」 を50%以上含む糸を採用。残りはリサイクルポリエステルを使用し、アディダスが掲げるサステナビリティへのコミットメント「 END PLASTIC WASTE プラスチックゴミ ゼロの未来へ。」 に向け、アディダスオリジナルスの定番モデルをアップデートしました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000834.000003301.html)
アディダスは「プラスチックゴミ ゼロの未来へ」ということを掲げており、シューズやアパレル以外にも様々な取り組みをおこなっています。
例えば公式サイトでは、次のような取り組みが紹介されていました。
(公式サイト:https://shop.adidas.jp/sustainability/creativity_versus_plastic/)
プラスチックゴミゼロの未来を目指し、海のために走るイベント「Run For the Oceans」の開催。
店頭からプラスチックバッグをなくし、代わりに紙袋を使用。
世界中のオフィスでプラスチックの使い捨てを禁止。
従業員やアスリート、コミュニティを教育し、プラスチックに対するアクションに参加してもらうよう奨励。
このように、アディダスは「プラスチックゴミ ゼロ」に向けての取り組みを社内外で一貫して行っています。
上記のような取り組みは、もともとブランドに対してもしくは企業のサステナビリティに対して関心が高い人々からは、認知され、ブランド価値の向上につながると思います。
その一方で、自ら企業の情報を確認するほど関心が高いわけではなく、商品の購入を検討する際にしか接点を持たないという人々からは、認知される機会は少ないでしょう。
「プラスチックゴミ ゼロの未来へ」という姿勢がシューズやアパレルなどの商品にも反映されていることで、企業やサステナビリティへの関心が高くない消費者からも認知を得るきっかけになると考えます。
そして、アディダスが目指すサステナビリティについて、より多くの人々からの認識を得ることができ、プラスチックゴミの削減にもブランド価値の向上にもつながっているのではないかと感じました!
【Zoff】再生プラスチックを使用したメガネを発売
二つ目は、メガネブランド「Zoff」が再生プラスチック材を使用したメガネを発売したという事例です!
プレスリリースタイトル:
環境問題に取り組むZoffの新プロジェクト「See Blue Project」が始動。Zoff初!再生プラスチックから生まれたメガネが「世界海洋デー」に合わせて2022年6月8日(水)より新発売
プロジェクト概要
“See Blue Project”とは、Zoffのブランドカラーであり、私たちの暮らす地球を表す青色をキーとして、さまざまな課題やSDGsへの取り組みを考えていく活動です。「社会や暮らしに必要とされる次世代ブランドへ」という考えのもと、社会環境問題への取り組みを通じて、サステナブルな社会の実現を目指す“See Blue Project”が始動しました。“プラスチック素材”を扱うメガネブランドとして、プラスチック問題への貢献と、再生プラスチック材による製品開発に挑みました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000504.000002864.html)
再生プラスチックを使ったメガネ「See Blue #14」の開発を第一弾として始まったこのプロジェクトでは、下記のような社会環境問題の解決のための取り組みが続けて展開されています。
第二弾 店頭で下取りをしたメガネを燃料として電力化(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000526.000002864.html)
第三弾 再生プラスチックを使用したメガネ拭きの販売(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000533.000002864.html)
これらの取り組みは、全て消費者との接点を巻き込んで行われており、商品の購入を検討している人や店舗を訪れた人に、Zoffが「サステナブルな社会の実現を目指している」ということが伝わりやすいと感じました。
より多くの消費者に対して社会問題に関心を持つきっかけを与え、Zoffのブランド価値の向上にもつながるプロジェクトといえるのではないでしょうか!
今回の記事では、「消費者からの認知獲得」をテーマに、サステナビリティのための取り組みを、自社の商品に反映させた事例を紹介しました。
自社のサステナビリティへの取り組みをブランド価値の向上につなげるために、「自社のサステナビリティへの姿勢は、自社事業と消費者の接点に反映されているのか?」ということを改めて考えてみると良いかもしれません!
その他の、サステナビリティ・ブランディング【Weekly News】はこちらからご覧いただけます。
今週も最後までご覧いただきありがとうございました!