サステナビリティ・ブランディング【Weekly News#7】
おはようございます!
マーケティング担当です。
サステナビリティ・ブランディング【Weekly News】第7弾。今回は、「社員や従業員に向けたサステナビリティの浸透」をテーマにしてみました。
・サステナビリティに関する知識理解が深まる施策を行いたい
・会社のサステナビリティ方針を浸透させ、社員の自分ごと化につなげたい
そう考えていらっしゃる担当者様にとって少しでも参考となれば嬉しいです。今回取り上げるのは「小林製薬」と「日立システムズ」の取り組みです。
小林製薬~「サステナビリティ社内浸透」継続的なワークショップで社員の意識醸成を促す
https://news.yahoo.co.jp/articles/99c1918a7a211ea70c2bf4f8daeb04aa486c03a0?page=1
【概要】
2020年から、従業員のサステナビリティに対する意識を高め、行動を促すための社内ワークショップを続けている小林製薬。 23回目となる今回は、国内企業としては初めて、気候正義を訴える「フライデーズ・フォー・フューチャー(FFF)※」の学生メンバーを招いて開催しました。気候危機に対するプレゼンテーションを聞き、グループディスカッションを行った150名の従業員からは、「いかに気候危機を他人事と考えていたかを思い知らされた」という声や「環境に関するリテラシーを身につけるため、自分から情報を取りにいきたい」「子や孫世代のことまで考えている政治家に投票したい」といった個人としてできることに取り組みたいという声が多くあがったということです。※スウェーデンの環境活動家・グレタ・トゥーンベリに共感した世界各地の若者が起こした気候正義ムーブメントで、日本では2019年2月に活動が始まった。
【注目のポイント】
「いかに気候危機を他人事と考えていたかを思い知らされた」と感じた参加者が多かったように、理解促進・自分ごと化においては、外部から話を聞く機会を設けることも効果的ではないでしょうか。特に、自分たちよりも若い方からの意見は、身の引き締まる思いになりますし、心に響きそうです。
また、この記事では過去に小林製薬がプラスチックごみ問題、再生可能エネルギー、ジェンダー、障がい者雇用、教育と平和などをテーマにワークショップを開催していることも紹介されています。自分ごと化につなげるためには、1回だけでなく何度も、違う切り口(テーマ)で伝え、考える機会を提供し続ける必要があるかもしれません。
小林製薬ではこうした取り組みの結果、環境に配慮した素材を使用することを提案する社員が表れたり、ワークショップでとり上げたテーマを深く理解するため、自主勉強会が開催されたり、自分の業務と社会課題解決を繋げて具体的な行動に移す社員が増えてきたそうです。1人でも2人でも行動する社員が現れれば、周りの社員に与える影響も大きいのではないでしょうか。
日立システムズ~課題のある場に自分たちから赴くワークショップで、自分ごと化へ
https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00007/012600043/
【概要】
日立システムズでも、サステナビリティ経営を行うに当たり、サステナビリティについての理解を社員に浸透させる取り組みが進められています。社内の啓発活動としては、カードゲームを使った研修や、Eラーニング、全6回のセミナーを実施。
そして、実践の場(自分ごと化に繋げる)としては、2019年からNPOと組み、宮城県女川町や長野県小布施町を社員30人〜40人で訪問。町の現状と課題を把握してその解決策を事業アイデアとしてまとめ上げるワークショップを展開しています。
【注目のポイント】
何らかの課題がありそうな場に自分たちから訪ねていくスタイルをとる日立システムズのワークショップ。
こうした活動から、大学と連携した健康支援サービスの開発や、地方自治体と組んで新たな観光振興の実証実験が行われるなど、自社の事業から社会価値を生み出す取り組みが生まれているそうです。
実際に足を運び、外部の人やものに触れてこそ感じる思いは、他の機会では代えがたいものです。サステナビリティの知識を理解で終わらせず、事業に生かす効果的な取り組みではないでしょうか。
まとめ
今回は小林製薬と日立システムズのワークショップに注目してみましたが、たった1回の施策だけで社員の行動が変わっていくわけではありません。自分ごと化に繋げるためには、2つの企業が行っているように様々な切り口で、何度も、継続的に社員に働きかけることが必要なんですね。非常に労力のかかることですが、正しく手をかけ続ければ、社員のエンゲージメントも高まり、持続ある組織、企業になっていきそうです。