サステナビリティ・ブランディング【Weekly News#4】
はじめに
こんにちは!
マーケティング担当です。
びっくりするほどの猛暑が続き、夏バテしていませんか?夏本番はこれからやってきます。水分をしっかりとって今週も元気にスタートしましょう!
サステナビリティ・ブランディング「WeeklyNews」第4弾!
今回は「資生堂」と「ユニリーバ」の取り組みです。
「パーパス」は企業だけでなく、個人にもあってほしいもの。二つの記事にはそんな「マイパーパス」を見つけ出すヒントがあると感じ注目してみました!
資生堂~「自分ごと化」につながるヒントは日ごろの業務に存在するかもしれない
【概要】
資生堂では1956年から、あざや白斑、やけど跡や傷跡、がん治療などによって見た目の変化に悩みを持つ人をメイクでサポートする取り組みを行っています。現在は、「がんと就労」という社会課題の解決にむかって、スキンケアとメイクのお手入れ方法をまとめたガイダンス本を制作し、病院や医療施設に配布したり、がんサバイバーを支援する活動に参画するなど「化粧の力」で様々な支援を行っています。
こうした資生堂の社会課題解決にむけた取り組みは、今では会社全体の活動になっていますが、元々は、現場の従業員たちが仕事の一環で行った患者さんへのメイクがきっかけだったそうです。メイクによって、やけど跡に苦しむ人たちの気持ちが明るくなり、喜んでもらえた。その喜びを自分たちの手でもっともっと広げていきたい。その思いが現場社員から周りへ伝播していき、新しい商品が誕生するなど、資生堂のサステナビリティを形作るようになったという内容です。
【注目のポイント】
サステナビリティ方針を実現していく過程では、社員一人一人が「自分ごと」として捉え行動できるかどうかが、プロジェクトの推進に大きく影響します。そして自分ごと化するためには、事業内容と社員自身のパーパス(なぜそこで働くのか)が紐づいているかどうかが重要です。「どうしたら自分ごととして捉えてもらえるか」この記事にはそのヒントがあるように感じます。
資生堂のサステナビリティ活動は、現場社員による「自分たちの力で笑顔にできる人を増やしたい」という思いが自然と拡大され、大きな事業となりました。この活動の原点となった社員たちは業務の中で体験した「患者さんとの交流」を通して、自分たちの存在意義=マイパーパスを見出せたのではないでしょうか?
自分ごと化につなげるポイントはマイパーパスが何なのかを社員一人一人が自覚すること、見つけ出すことです。その答えは、本業の中で感じた「やりがい」や「心動かされた経験」などに隠されているかもしれません。それらを丁寧に掘り起こし、抽出していくことが、マイパーパスの発見につながり、その先には企業のパーパスとの接点も見えてきそうです。
自分ごと化のポイントは従業員一人一人の原体験に既に存在しているかもしれませんね。
ユニリーバ~会社が一人一人の「パーパス発見の機会」をつくる
【概要】
多くの企業に先駆けて2011年ごろにパーパスを策定しているユニリーバジャパンでは、個人のパーパスを会社と結び付ける様々な活動を行っています。この記事は、同社の人事担当者から、個人のパーパスをどのように見つけ出し、活かしていくのかについて、実体験を交えながらインタビューをしている内容になっています。
自分と会社を繋ぎとめる鍵となる個人のパーパスを、日ごろの会話や、セミナー、ワークショップなどを通じて社員が発見できる機会をつくっているそうです。グループ形式で行っているワークショップでは、互いの異なる価値観に触れ、質問を投げかけたり、応えたりを繰り返すことで「こういうことがしたくて仕事をしている」という気付きを自ら得られるようになる狙いがあります。
又、マイパーパス明文化は1日2日で完成するものではなく、日ごろから自分の感情と向き合い、深く内省し続けることが重要だということも強調しています。
【注目のポイント】
自分ごと化やエンゲージメント向上のポイントはマイパーパスと業務の繋がりにあります。ただ、マイパーパスと簡単に言ってもすぐ見つかるわけではないんですよね・・・。
ユニリーバの取り組みのように、ワークショップやセミナーなど、会社が設定するパーパス発見の場や面談を通して、日ごろから自分自身と向き合う時間が作られるからこそ、ようやく見つかっていくものなのです。
社員がどんな夢を抱いているのか?今後どんなことをしたいのか?といった個人レベルの話を聞いたり、グループ形式で行われるワークショップでは、
「どうしてこの会社にいるか」「仕事を通して何を実現したいか」「どんな貢献をしていきたいか」などを考え、掘り下げる仕組みにしているそうです。
会社が設定する機会を通じて「これだ!!」と思えるパーパスを発見できたら、会社への愛着や日ごろの業務へのモチベーションは向上していくのではないでしょうか。
今週も2つ、ニュースを紹介しました。
企業のパーパスはもちろん、そこで働く一人一人のパーパスは短期間でみつかるものではありません。企業側が社員に寄り添い、「見つけ出す機会」を粘り強く作っていくことが大切です。地道で時間がかかることではありますが、力をいれた分、その組織は強くしなやかな集団になっていきそうです。